ギャンブルに明け暮れる賭博のプロの父、物質主義者ゆえに起こるさまざな出来事を理解できずにいる母。そして女優を志す妹と刑務所を脱獄して殺された兄。そんな複雑な家庭に育ったマニュは、ギャングにはめられ、死刑の判決を下されることに。足に鎖をつながれ死を覚悟する日々。いつも無関心なふりをしていながら、死にもの狂いで息子の無実のために力を尽くす父は、息子と面と向かって話もできない状態にあり、何の見通しもないまま息子を救おうとする。過去の過ちから息子に毛嫌いされていると苦しんできた父は、息子と和解をしようとするが、その愛情は封じ込めてしまう。二人の溝はそのままに、時代は移り変わる。後年、父の手で死の淵から救われたマ二ュは自分の体験を綴った本で作家として脚光を浴びる。やがて、時を経て、息子は自分自身がもっとも愛していたのは父であったと気付く。
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ジヨゼ・ジョヴァンニ監督自身の12年間の刑務所生活をもとに作られた自叙伝的な作品。フレンチ・フィルムノワールの草分け的な存在であるジョヴァンニ監督は、「穴」「冒険たち」の原作・脚本を手掛け、その後、「暗黒街のふたり」「ル・ジタン」などでメガホンを取り、これが13年ぶりの新作となった。監督自身も若い頃は暗黒街に出入りしてた経緯もあり、22歳で死刑の宣告を受けることに。その後11年に及ぶ獄中生活で実際に脱獄を企てているのも事実。出所後、原作・脚本を手掛けた「穴」は、これらの実体験をもとにした脱獄ドラマとしてベストセラーになり、名匠ジャック・ベッケル監督によって映画化され、名作となった。本作「父よ」は刑務所に入っていた監督を陰から死にものぐるいで苦労をし、助け出したギャンブラーの父を描いた作品。監督が父への万感の思いを込めて映画化し捧げている。父親役を演じるブリュノ・クレメールはテレビのメグレ警視としても馴染み深い。














