大阪ヨーロッパ映画祭は、新しい未公開作品の上映はもとより、ゲストと観客とのトークイン、専門家を対象にしたワークショップ、展示会などを含む大阪での本格的な映画祭です。日本はもとより世界各地で映画祭を開くことが一種の流行のようになっている今日、なかにはまた一つ映画祭が増えただけと考える方もおられるでしょう。しかし、大阪でこのような映画祭を開くことには次のような意義があると考えています。一つは東京以外の地方に、ヨーロッパ映画の多様性と豊かさを紹介することです。ヨーロッパのものの考え方、ヨーロッパでの映画の作り方を知ってもらい、ヨーロッパ映画を表舞台に引出したいのです。ヨーロッパの映画は、大勢の観客を対象とした一般的な映画と比べると、その作風がずいぶんと違っていると言えますが、「違っていること」こそまさにヨーロッパ映画の特徴なのです。私たちは映画祭が、観客とジャーナリストの皆さんが新しい映画の世界へと冒険をする場になることを願っています。また、大阪まで足をのばすことが少ないヨーロッパの映画人と大阪の観客の皆さんとの出会いの場になることも願っています。
この映画祭のもう一つの特徴は、その組織にあります。この企画は映画を愛する関西在住のヨーロッパ人と、やはり映画を愛する関西の日本人が一緒になって進めてきたものです。もちろん、大阪市を初めとして多くの団体、個人、企業のご支援とご協力を得ましたが、実行委員会は私を中心にあくまでもボランティア的なものであり、行政組織や企業、また映画関係のいかなる会社とも直接の関係はありません。この点は、私たちの強みであると同時に弱点でもありました。そのためいろいろとご迷惑をかけたことも少なくないかと思いますが、それだけ手作り的な良さのある映画祭になったのではないかなとも思っています。
この第1回目の映画祭で何か新しいことをしたいというつもりは毛頭ありませんが、多少とも独自性を出そうと努力しました。たとえば、プログラムにはヨーロッパの6カ国語が使われています。また、ラインアップは、喜劇あり歴史劇あり、長編あり短編ありとバラエティーを持たせるようにしました。
最後に、この映画の全ての関係者を代表しまして、映画祭の実現のためにご支援いただいた大阪市や大阪21世紀協会、大阪国際交流センター、協賛企業、諸団体、その他様々なご協力をいただいた皆様に心よりお礼申し上げます。










