大阪ヨーロッパ映画祭では、さまざまなヨーロッパの映画が上映されます。それはそのまま今日のヨーロッパを構成する文化の多様性を反映しています。ヨーロッパでは歴史が始まってから今日にいたるまで、この多様性によって知識層ばかりでなく一般大衆にも異文化との出会いと交流の機会が生まれ、創造的な活動が促されてきました。ヨーロッパの人々はこのような多様性を受け継いできたことを誇りに思い、欧州統合を進めるにあたっても画一化を目指すのではなく、むしろこの多様性を存続し、ヨーロッパ域内にとどまらず、世界中の人々との交流を進めていきたいと考えています。 大阪ヨーロッパ映画祭はそのようなヨーロッパの創造性と多様性を発見する機会であり、そして出会いの場でもあります。
映画が誕生して今年はちょうど100年目にあたります。この節目の年に開催される大阪ヨーロッパ映画祭を機にこんなことを思い出してみてはいかがでしょうか。 つまり、今日と違って海外旅行に簡単に手が届かなかった時代には、日本の皆さまにとってヨーロッパ映画をみることがヨーロッパ人の生活と感覚に触れる数少ない手段の一つであったということです。同様に、いくつかの邦画作品を通じて日本を知ったヨーロッパ人も少なくありません。映画をはじめとする音と映像の世界は国際化、技術革新、国際交流を背景に大きく変わろうとしています。
しかし、テレビで放映されるにせよ映画館のスクリーンに映し出されるにせよ、映画が文化を表現し伝達する強力な手段であることは今も変わりありません。だからこそ、ヨーロッパは文化の独自性を存続させ、文化活動とその成果の国際交流を奨励することが大切だと考えています。また。多様な文化の持つ創造的な刺激こそ文化を豊かにするものであり、相互理解を促すものであることを確信しています。そうした努力を進める上で、ヨーロッパは日本を頼りがいのあるパートナーだと考えています。
今回の映画祭の準備を進めてこられた皆さまのご尽力に敬意を表するとともに、二回目となりました大阪ヨーロッパ映画祭が相互認識と相互理解の進展のお役に立つことを願ってやみません。










