物語の舞台はまだ戦争の記憶も生々しい50年代のアイスランド。不思議な予知能力を持つ一風変わった老女カロリナは、元アメリカ軍の兵舎だったバラックで優しい夫トマスと共に大勢の孫やひ孫に囲まれて、貧しいながらも賑やかに暮らしている。やがて、未亡人となっていた娘のゴゴがアメリカでの生活を夢見て、アイスランドに駐留していたアメリカ軍兵士と結婚し、三人の子供をカロリナとトマスのもとに残してアメリカへ渡る。
時が流れ、成長した三人の子供の一人、息子バディはアメリカで暮らすの母のもとへ呼ばれる。暫くアメリカに滞在したバディは、その後、派手なアメリカ車とともにバラック村に帰郷し、プレスリーばりのスタイルで車を乗り回し、一躍バラック村の英雄となった。バディは仲間達と遊び回り、勝手なことばかり言って年老いたトマスを困らせるが、カロリナはそんなバディを甘やかし続ける。しかし、夜中に仲間達を連れてきては馬鹿騒ぎを繰り返すバディに家族さえも彼を疎ましく思い始める。
一方、ゴゴが残したもう一人の息子であるダニーは、バディとは対照的に引っ込み思案で、秘かに思いを寄せていた隣家の娘グレティルもあっさりとバディに奪われ二人は結婚してしまう。バディに負けじと車の運転を習おうとしてもうまくいかず、くさっていたダニーだが、トマスのはからいで小型機のパイロットになるチャンスを掴み、やがて今度は彼が家族の誇りとなる。一方、何の望みもないバラック村での馬鹿騒ぎに見切りをつけたバディは、グレティルとともにアメリカの母親のもとに行くことに決める。そんな時、カロリナの占いに飛行機が墜落するという予言が出る。必死で二人のアメリカ行きを止める家族達だったが、占いに出ていたのはダニーのことであった。
占いは的中し、ダニーは飛行機事故で命を落としてしまう。ダニーの葬儀に帰国したゴゴは、アメリカ人と別れ、今度はノルウェー人の金持ちと付き合い始めていた。一方でカロリナ達は住み慣れたバラックから、すぐそばに建てられたアパートに移ることになる。
ちょっと風変わりな家族と、やはり風変わりなその周りの人々を描いた、ブラックユーモアの効いた作品である。












