| 監督 |
ヴァージル・ウィドリッヒ |
| 脚本 |
ヴァージル・ウィドリッヒ |
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エンリコ・ヤコブ |
| 撮影 |
マーティン・プッツ |
| 編集 |
ベロニカ・モズバック |
| 美術 |
アレクサンドラ・マリンガー |
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ハヌス・サラ |
| 録音 |
エリック・スピッツァー |
| 音楽 |
アレクサンダー・ズラマル |
| 製作 |
ヴァージル・ウィドリッヒ |
| 出演 |
クリストファー・ブッフホルツ |
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プリオスカ・シェクリ |
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ラス・ルドルフ |
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ゲルハルト・リブマン |
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ベルナー・プリンツ |
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アレクサンダー・エベット |
メルと彼のルーマニア人の運転手・クナレックは銀行強盗犯。2人の強盗目的のために車のトランクに隠れてオーストリアに密入国したクナレックの婚約者ジュリーは、足手まといにされ、途中の道端に置き去りにされてしまう。途方に暮れた彼女を、偶然、通りかかった失業中のイタリア人・パオロが救う。
パオロはジュリーをウィーンまで車に乗せ、自分のアパートまで連れて行く。助けられたにもかかわらず、ジュリーは、仲間たちと強盗の狙いを定めていたオーストリアの銀行のことで頭がいっぱいだ。彼女にとって銀行強盗は「月より明るく」輝く目標だと言うのだ。食事中にも、いつかは飲食店を開きたいと夢を語るパオロに対して、その隣の銀行に興味津々のジュリー。
同じ頃、メルとクナレックは、銀行強盗を実行に移そうとするが、未然に警察に察知されてしまう。ジュリーに銀行強盗を思い留まらせようと、必死に説得する純粋なパオロ。やがて、頑なだったジュリーの心が少しずつ変わり始める…。
まるで廃虚のように荒涼としたオーストリアの市街を舞台に、ルーマニア、イタリアなど国籍が違うことで、価値観や考え方など深く人間性まで異なることを背景に軽妙なストーリー展開で描かれている。
広いヨーロッパの中にある、「多様性」が、車で簡単に超えられる国境や、人種に対する永い歴史の確執など、作品中に繰り返し登場するIDカードの存在も含めて、深く掘り下げられている。
白人メルの運転手だったルーマニア人のクナレックは、強盗を続けるうちに、いつの間にか主従関係が逆転してしまう。正直で優しいイタリア人青年パオロに対して、頑固で、なかなか他人に心を開こうとしないジュリーは、パオロとの出会いを通じて人間らしさをとり戻していく。
2人の強盗犯を追い込む老年と中年コンビの警察官が、時として作品の解説者のように人生観を語る役目を果たしている。