大阪ヨーロッパ映画祭が第10回という記念すべき節目を迎えるこの年に、ヨーロッパの映画界を代表して初めてイギリスからの名誉委員長として迎えて頂く事は、私にとって大きな喜びです。そして映画祭の歴史に於ける最初の9年間に、名誉委員長として貢献されたルイ・マル、カルロス・サウラ、ベルナルド・ベルトルッチ、ヴィム・ヴェンダース、ナンニ・モレッティ、パウロ・ローシャ、アラン・タネール、カルメン・マウラ、そしてジャック・ペランといった、偉大な方々の中に名を連ねることができる事は、大変名誉あることです。
今回、名誉委員長として特に誇りに思うのは、この映画祭が多くの作品を日本で最初に上映し、とりわけ知名度の低い作品の数々を最終的に一般公開に導き、より幅広い多くの観客に紹介することにより、ヨーロッパ映画を奨励してきた点です。というのはこれらの映画は、ハリウッドでの映画製作に見るような多額の予算も持ち合わせていなければ、メディアの関心を引くのも難しいからです。これらの映画が観客に支持されるに値するものであり、10年間という映画祭の歴史が語る通り、希望を託された観客側もこれらの作品との出会いを待ち望んでいるに他ならないという事実を、本映画祭は証明しているのです。これはヨーロッパ映画ばかりでなく、私自身にとっても大変素晴らしい情報です。何故なら、まさにこういう映画作品こそが、私のキャリアを築き上げてきたからなのです。また、第10回映画祭が、私の最近の出演作品のひとつである、イギリスの滑稽なコメディー、「ボリスの恋」の日本初上映の場となる事も、私の喜びのひとつです。 これまでの歴史にひとつの道標を刻んだ大阪ヨーロッパ映画祭を心より祝福し、これからの10年間のさらなる成功を願って止みません。











