「日・EU市民交流年」である今年もまた、大阪ヨーロッパ映画祭を通じて、質の高いヨーロッパ映画や、これらの映画の製作にかかわる人びとが関西に紹介されることを、うれしく思います。映画祭では、ここ大阪で初上映となる7本の映画の監督や俳優を招聘し、観客とのディスカッションも行われます。このように欧州の映画人と直接触れ合うことで、日本の皆さまは、参加する映画製作者やその仕事について、そして欧州連合(EU)について、理解を深めていただける貴重な機会を得ることでしょう。
欧州委員会のビビアン・レディング情報社会・メディア担当委員は、最近のインタビューで次のように述べています。「文化的多様性は、今後も欧州の核心であり続けます。というのも、欧州自体、さまざまな部分からなるひとつのモザイク画のようなものであるからです」。EUの映像・音響産業は、25の加盟国の文化的多様性に貢献しており、また、欧州のクリエイティブ産業全体に活気をもたらしています。その関連において、欧州委員会は、専門家の育成、映画作品や映像・音響番組の配給やプロモーション活動、さらには映画祭の後援などに貢献する「MEDIA(メディア)」プログラム等により、欧州の映画産業の支援を行っています。
今年は、ヨーロッパ映画の当たり年でした。『皇帝ペンギン』は、米国だけで7千万ドルの興行収入を記録し、米国で配給されたヨーロッパのドキュメンタリー映画としては過去最高の成功を収めました。この映画は日本でも好評で、『バッド・エデュケーション』、『ベルリン、僕らの革命』、そして、昨年の大阪ヨーロッパ映画祭で上映された『コーラス』などの他の作品とともに人気を博しました。また、6月には東京で第1回ドイツ映画祭が開催されましたが、今年の大阪ヨーロッパ映画祭でも「日本におけるドイツ2005/2006」を記念して、大ヒットとなった『グッバイ、レーニン!』をはじめ、ドイツの長編映画が7本上映されることをうれしく思います。
大阪ヨーロッパ映画祭は毎年、ヨーロッパ映画の最高水準を示す役割も果たしています。今年の参加作品からも3作品が、名誉ある欧州映画賞の最終候補に選ばれました。また、パブロ・マロ監督の『凍える太陽』(仮題)は、スペインのゴヤ賞で新人監督賞を受賞しました。
関西は昔から日本文化の中心であります。欧州は何百年も前からこの地域と強い結びつきがあり、欧州委員会は、大阪ヨーロッパ映画祭への相当な支援などを通じて、関西地域の重要性を強調しています。今年9月には、日本で2番目のEUインスティテュートが関西で活動を開始しました。神戸大学、関西学院大学および大阪大学の3大学からなるコンソーシアムによって運営されるこの「EUインスティテュート・イン・ジャパン(EUIJ)関西」は、学生に欧州統合の意義や日・EUパートナーシップの重要性などについて学ぶ機会を提供します。EUIJ関西が、大阪ヨーロッパ映画祭同様、EUと関西地域を結ぶ懸け橋となることを強く願っております。











