2009年ベルリン国際映画祭
エキュメニカル賞受賞作
ロッテは海外での軍事作戦から帰還した元兵士。帰国後すでに2か月が過ぎたが、精神のバランスを欠いたまま酒浸りの状態である。彼女は、娘の帰還を知り会いにきた父親に対し、いきなり借金を切り出す。だが、父親が代わりに提案したのは、事故を起こし免許停止中の彼のために、愛車のジャガーを運転するドライバーの仕事であった。当初は単なる雑用と思われたこの仕事には、実のところやっかいな側面があった。というのも、貿易商とうそぶく父親は、アフリカから送られてくる女性らを囲い売春を組織していたからだ。女たちを客の元へ届け、護衛と集金係も兼ねていた手下の一人が怪我で休んだため、ロッテは女性でありながらこの “運転手”の役を引き受けることになる。身体を張った仕事ぶりが評価され、ロッテはほどなく女たちの信頼を勝ち得るまでになる。だが、彼女が送り迎えを担当する父親の愛人で、娘を国へ残したまま働くリリーへの同情心から、彼女は越えてはならない仕事上の一線を踏み越えてしまう。





