この作品は、ある実在の人物について描かれたと言うよりは、むしろここに登場する人々の姿は、現代社会の至る所に見られる多くの人達がモデルだと言えるだろう。スペインの北部沿岸のある都市で、毎日同じ坂道を重い足取りで歩む男達がいた。かつて造船所で働いていたサンタは、今は失業中の身。この生活から抜け出す糸口を見つけようと、職を探し続けている。同時に彼は「あそこに行けば、全てが変わるかもしれない…」と、オーストラリアに移住する夢も抱いている。失業後、すっかり変わってしまったホセ。その厳しい現実は、彼に沈黙と自信喪失をもたらした。仕事に就く望みなど、とっくに捨ててしまったアマドールは、酒屋に入り浸る日々を過ごしている。そんな彼とは反対に、決して望みを捨てず、職安に通い続けるリノ…。終わりの無い不安が続く中、何の当てもないまま、また一週間が過ぎ去り、月曜日を迎える男達。降り注ぐ太陽の下で、サンタは決まったようにホセに尋ねる。「今日は何曜日?」と…。
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「失業をテーマに描かれたこれまでの映画作品の中で、最も優れた作品」と、世界中で高い評価を得た、スペイン気鋭の若手監督レオン=デ=アラノーア氏の作品。本作は監督の3作目に当たり、数々の賞を獲得した1作目「Familia」、2作目「Barrio」に続き、今回もゴヤ賞5部門を初めとする数多くの賞を受賞という快挙を遂げ、その才能を再び証明している。「描かれる人物は、ヒーローのみであってはならない。あらゆる人間を題材とし、日常生活の中で起きる身近な出来事の中で、忘れ去られている事柄を取り上げてその真実を伝える事が、映画に課された義務だ。」と語る監督は、この作品を撮るに当たり、自ら取材した失業者の記録を見ながら、俳優達と登場人物について話し合いを重ねていったと言う。『経済危機がもたらす人間の危機』という深刻な問題を、時にはユーモアを交えながら描き出し、追い詰められた心理状態の中に於ける人間の暴力性とやさしさ、それぞれの個性等、様々な視点から人間の姿を掘り下げている。















