ハーバーは自殺未遂を繰り返す弟ウィルバーの面倒を見ながら、父親から受け継いだ古本屋で生計を立てていた。カウンセリングを受けながらも一向に自殺を止めないウィルバーに、兄も精神科医もガールフレンドが必要だと考える。ユーモアのあるウィルバーにアプローチする女性も現れるが、本人は全く心を開かない。またしても自殺を試みた彼は、店に来たアリスに助けられ、一命を取り留める。娘のメアリーと暮らすアリスは病院の清掃員で、読み捨てられた本を売って生活の足しにしていた。この出来事がきっかけで、以前から彼女に思いを寄せていたハーバーは、アリスに結婚を申し込み、2人は結ばれる。新たに始まった4人の生活は、まるで本当の家族のように調和が取れていたが、平穏な日々は長く続かなかった。メアリーの誕生日会のために買い出しに出かけたハーバーが突然倒れ、不治の病だと知らされる。やり場のない怒り、深い哀しみ、揺れる気持ち…。複雑な思いをそれぞれの胸に抱き、彼らは生きる道を模索する。
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日本でも大ヒットした『幸せになるためのイタリア語講座』のロネ・シェルフィグ監督の最新作。これまでドグマ95(1995年、コペンハーゲンでラース・フォン・トリアー監督らが提唱した映画製作に関する10の教義)を守り、低予算の作品ばかりを撮ってきたが、今回は一転、多額の製作費を投じた。全編英語であることも特徴で、撮影はスコットランドのグラスゴーで行われた。脚本は『ミフネ』(’99)を手がけたアンダース・トーマス・ジェンセンとロネ・シェルフィグが共同で執筆。兄のハーバーを演じるのはトリアー監督作品『奇跡の海』(’96)に出演したエイドリアン・ローリンズ。またウィルバー役のジェイミー・サイヴをはじめ、今後の活躍が期待される若手俳優も好演している。弟思いの兄が家族を持ち、困り者だった弟の変わりゆく姿に一瞬の安らぎを得るが、やがて不幸に見舞われてしまうという、人生の理不尽さや物悲しさが伝わってくる。2003年トロイア国際映画祭(ポルトガル)で、国際批評家連盟賞を受賞している。















