主人公フランキーが、闇の中で希望となる愛を探し求め、見つけ出し、そして自らの手で壊してしまうまでを静かに描いている。幼い頃、父親の放蕩する姿や周りの環境に失望したフランキーはいつしか酒に溺れていく。16年後、不良グループのリーダーとなって暴力に明け暮れていたある日、レコード店で働くヘレンに出会う。人を愛することに目覚めた彼は、闇の世界から抜け出せたかのように思われたが、自身の奥底にある過去の傷を完全に拭い去ることができず、2人の関係は次第に壊れていく。彼女が去った後、フランキーは暴力と酒にまみれた元の生活に戻ってしまう。やがて彼は役者という新しい目標を見つけ、前向きに生きようとしていた。そこで新たに出会ったメアリーと恋に落ち、彼の人生に再び光が射す。彼女を心から愛していたフランキーは今度こそ良い関係を築こうとしたが、またしても過去の思い出が脳裏をよぎる。孤独を背負ったフランキーは、自分に課せられた運命から解き放たれることはなかった。
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監督のリチャード・ジョブソンはパンクロックバンド「THE SKIDS」の元メンバーで、バンド解散後はテレビなどで活躍。日本でも大ヒットした『チューブ・テイルズ』(’99)のプロデューサーも務めた彼の長編初監督作品『希望の色(仮)』は、デジタルビデオカメラを使って製作された。主人公フランキーを演じるケヴィン・マクキッドは大ヒット作『トレインスポッティング』(’96)にも出演した若手俳優。幼い頃に受けた心の傷に苦しむ若者を、怒りと哀しみの表情をたたえ、淡々と演じている。同じく『トレインスポッティング』出演のユエン・ブレムナーや、本作で2003年イギリスインディペンデント映画賞助演女優賞を受賞したスーザン・リンチらが脇を固めている。映像の色調や物語から、全体的に暗い雰囲気が漂うが、愛に目覚めた時のフランキーのまなざしは明るく希望の色に満ちている。ジョブソンの自伝を基に映画化した本作は、酒と暴力に浸かった人生の中で、それでも前向きに生きようともがく主人公の姿が共感を呼ぶ。











