実話をもとに描いた百科事典の訪問販売員とその貞淑な妻の物語。行く先々で門前払いをされる冴えないセールスマンのアルフレドは、本の売り上げが全く伸びず、家計は火の車だった。同じく経営難にあえぐ彼の会社は、存続をかけたあるプロジェクトを立ち上げる。それは、スカンジナビア諸国で配給される子作りに関する百科事典の独占出版だった。破格のギャラをもらえるということで、最初はためらっていたアルフレド夫妻もこの仕事を引き受ける。巨匠、ベルイマン監督の助手だったと語る男とその妻がカメラの使い方や演技を指導し、映画製作が進められていく。自宅で8ミリビデオを使ってのポルノ映画の撮影が始まり、最初は恥ずかしがってぎこちなかった2人も徐々に演技が大胆になっていく。映画はヒットし、カルメンは有名なポルノスターになり、アルフレドはベルイマン監督に傾倒し、映画作りに情熱を注いでいく。やがて、ポルノではなく本物の映画を作りたいという気持ちが強くなり、彼は自分で脚本を書いた『トレモリノス73』の映画を撮り始める。
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スペインとデンマークの合作で実話を元に描かれている。舞台は、70年代のスペイン。フランコ政権下で内戦とファシズムに民衆が苦しめられていた灰色の時代だ。ポルノが禁止されている世の中で、夫婦の決断は相当なものだったと思われる。物語はコメディーだが、音楽や映像は年代に合わせてどこか郷愁を誘うような雰囲気が漂う。2004年にスペインのアカデミー賞であるゴヤ賞で最優秀男優賞など3部門にノミネートされた。主演は2003年アカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞した『トーク・トゥー・ハー』(’02)に出演しているハビエル・カマラ、貞淑な妻を演じるカンデル・ペニャは『オール・アバウト・マイ・マザー』などに出演しており、実力派の演技が作品に深みと笑いをもたらしている。お金のために引き受けた仕事だが、売れていくにつれ互いの夢や希望がどんどんふくらみ、やがて夫婦の間はこれまでの絆とは別の物によって結ばれる。各メディアで高い評価を受け、本国で4ヵ月間のロングランヒットとなった。










