若くて美しく、有能な女性精神科医のクラウディアは、タンクレディという患者を担当している。ある日、この患者はクラウディアに深く関わる話を語り始めた。彼は昔、ジャーナリストの特派員としてボスニアに取材に渡ったとき、ある爆破に居合わせたという。それはまさに、クラウディアの人生に暗い影を落とした事件、妹が殺されたイタリア国内でのロッジア・プラザ爆破事件そのものであった。混乱するクラウディアだが、この男が何者なのかを突き止めようと彼の周囲を探り始める。正体を偽っているのではないかとも考えるが、同時に、爆破事件のことを何とかして伝えようとする彼に対して、次第に同情の様なものが生まれ始めていった。実は、秘密情報機関の一員として爆破事件に関与していたのだ、と自ら自分の正体を明かしたタンンクレディに対し、クラウディアは今までの彼の嘘を許し二人で爆破事件の真相を暴こうと願ったが、タンクレディはその思いもかけない申出に戸惑い、姿を消してしまう。
タンクレディから届く、爆発テロの実行命令を下した人物に関する極秘ファイルをもとに、クラウディアは遂に報告書を判事に提出する。このことから犯罪調査が始められるのだが、何者かによって取り調べが中止されてしまう。今度はクラウディア自身の身が危なくなり、愛する恋人や友人の元を離れて身を隠しながら生きることを余儀なくされ、国家に保護されながら以後5年間にも及ぶ苦しい生活が始まる。そしてようやく裁判が再開されることになるのだが、証言することを拒んだ重要第一証人のタンクレディ不在のまま、クラウディアは一人で法廷の証人台に立つ。被告側弁護人の彼女への攻撃はすさまじく、徹底して防衛する弁護人にやり込められてしまう。ひとりで戦い抜くことはできないのではないか、と事件解決の希望を失いつつある彼女に、放棄してはならないと説得するのは、ここまで彼女を支えてきた判事であった。
















