ナチスドイツ占領下のスロヴァキア。強制収容所に送られる前ではあったがユダヤ系市民の自由と権利は徐々に奪われつつあった。財産の所有を禁じられ、没収された財産をファシズムに加担する非ユダヤ系市民が管理するという名目のもとに奪っていった。妻と犬と暮らす実直で欲のない大工のトーノは、ナチスドイツの後ろ盾を持つ野心家の義兄の策略で、年老いたユダヤ人未亡人が経営する大通りのボタン商店の管理を任されることになった。気乗りのしないトーノは欲深い妻と義兄に説得され店へ行く。しかし経営者の老婆は状況を理解できない。結局不器用で優しいトーノは店の使用人として働くことになる。ファシズムの目を怖れつつも、そのうち二人の間には親子のような友愛の情が芽生えていった。しかし時代はそれを許さなかった。あるときトーノはついにユダヤ人の移送が決まったこと知り、老婆をなんとか助けたいと思うがどうすればよいのか分からない。トーノの決心が固まらないまま二人の運命は予想外の結末を迎えた。‘65年度米アカデミー外国語映画賞受賞作。
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