マーティン・ケーヒルは、アイルランドの首都ダブリンで悪名高い犯罪者としてその名を知られていた実在の人物である。彼には、ユーモアのセンス、暴力性、気前の良さといった様々な面があった。その行動の大胆さと数々の成功歴によって「ジェネラル ー将軍ー」の異名を持つ伝説の人となっている。
マーティンはホリーフィールドで幼少時を過ごす。そこはダブリンのあぶれ者が生活している集合住宅地である。彼には父親がいなかった。家族のために食料品を盗んだ罪によって、彼は少年院に送られる。そこで司祭や警察から受けた度を超えた仕打ちのために、彼は権力というものを一切受けつけなくなる。やがて成人した後も、教会や法・制度を蔑むことに楽しみをおぼえていた。
ある日、マーティンは何枚もの絵画を盗む。その中には個人所蔵のフェルメールの作品もあった。この事件を契機に高まった世論と政治家らの圧力によって、以後の人生において監視の目を逃れることができなくなる。それにも関わらず、マーティンは警察権力に反抗し続ける。また、彼の敵はそればかりではなかった。生涯断じて協力を拒否し続けたIRA(北アイルランド過激派組織) 、そして持病の糖尿病とも戦い続けねばならなかった。
1994年の停戦前日、マーティンはIRAの手によって射殺されその生涯を閉じる。














