スイスで生まれ、ケルンとウィーンで映画芸術を学んだドナテロ・ドゥビニとフォスコ・ドゥビニ兄弟が取り組んだのが、この興昧深い歴史的な出来事である。 1881年夏、バイエルンのルードウィッヒニ世とミュンヘンの宮廷俳優ヨーゼフ・カインツは、一緒にフィーアヴァルトシュテッテ湖へと旅にでる。シラーの「ウィルヘルム・テル」に描かれている歴史的な場所を訪れるのが目的である。 《実際の場所》でシラーの作品の劇的な箇所を朗読することが、劇としての構想に直接的な現実性を与えると、ルードウィッヒは考えたのである。カインツは、与えられた任務をルードウィッヒが満足するほどには果たせなかったが、その過程で二人は互いに理解を深めてゆく。
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