イタリア半島最南端の荒涼とした丘陵地帯に凄まじい形相をした男たちが現れ、ある一家を惨殺する事件が起こった。シエナの金持ちの子供シモーネは、この一家に誘拐され、アスポロモンテ山の中腹の洞窟に監禁されていたが、ついには殺されたことが分かる。そして、どういうわけか、この一家の親戚でローマに住んでいるオルランドが、シモーネの家族から身代金を受け取っていたのだ。この惨殺は、どうやら仲間割れか、人質の再譲渡による複雑な背景があるようだった。オルランドの弟ヴィートは、ローマにいるオルランドを頼って旅に出た。彼が身代金の所在を知っているとにらんだ男たちは、ヴィートをつけ狙う。何度かの危機をのりこえて兄に会ったヴィートに、オルランドは隠した金を取り出して、すぐに逃げようというが、すでに遅かった。オルランドはその場で射殺されてしまう。窮地を脱したヴィートは、シモーネの両親に身代金を返済するために、シエナへと向かう。しかし、シモーネの母親はショックのあまり心身喪失状態になっていて、ヴィートに自分の息子になって欲しいと頼むのだった。ヴィートは身代金を隠した場所へと向かうが、そこへ、犯人一味がやって来る。詩情豊かで、美しい映像の中、死への恐怖が迫ってくる。監督は、イタリア映画の新鋭、カルロ・カルレイ。92年ベネチア映画祭特別上映作品。
|












