何千Kmもの距離を険しい山岳を越え、海や焼けつく砂漠を渡り、厳しい自然との闘いに立ち向かいながら旅をする渡り鳥たち。彼らは一体どのようにして初めて飛んでいく彼方の目的地へ正確に辿り着くことができるのだろうか。北半球の渡り鳥たちは春に旅立ち、豊かな夏の北極地に到達して繁殖期を迎える。短い夏に生まれたヒナたちは、生後間もない頃から、空を飛ぶ訓練を行い、やがて親鳥とは離れて未知の熱帯へと飛び立っていく。また、季節が逆転する南半球の地では、別の種類の渡り鳥が生息し、荒れ狂う海上を飛翔する鳥や、大海原を泳いで渡るペンギンなど、厳しい自然の中で、それぞれが壮絶な生を必死に生き抜いている。太陽と星を目印に、壮大な地球を大移動する渡り鳥。生まれながらにして、鋭敏な羅針盤を持ち、不思議な自然の法則に従って、生の営みを続ける鳥たちの姿を描いた大スペクタクル。
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およそ30ヶ国、のべ3年間のロケと製作時間を費やして製作された大作。作品のために約40種類1,000羽の鳥を生育し、フランス郊外の村ボワロジェでは鳥たちへのトレーニングが行われた。トレーニングの目的は、鳥たちが撮影時に人間や機会音に警戒しないよう慣れさせるためだった。また、10チームの編成からなる撮影チームには、高名な大学教授も参加し、学術面でも鳥類に関する専門家が参集している。製作費は20億円にのぼり、ドキュメンタリーの総製作費としては世界一の高額を記録。「鳥」は人間にとって身近な存在ではあるが、空を飛ぶことができない私たちは鳥の視点で捉えた「世界」を見ることは不可能であった。本作では、そんな人間たちの長年の夢を叶えることができたのである。私たちは、この作品を通じて、鳥の視点で空を、海を、厳しく壮大な自然を渡り、その命がけの冒険を体感することができる、まさにフィクションの傑作と言えるだろう。前作「ミクロコスモス」から引き続き、実現不可能と言われた作品を、ジャック・ペランはここに完成させたのだ。

















